2021.05.29 タオル作成コラム
捺染タオルはナフトール染料という特殊な染料で、タオルの下地となる横糸のみを発色させるタオルです。 別名「おぼろ染め」とも言われる、うっすらした独特な雰囲気の名入れが特徴で、タオル本来の柔らかい風合いを損なわずに印刷することができますよ。
今回のコラムではこの捺染タオルの特徴や魅力の他、作成時に注意しておきたい所やデメリットなどもお伝えしていきます。 捺染タオルに興味のある方、必見です!捺染タオルの一番の特徴は、独特の雰囲気を持った印刷の仕上がりです。
捺染タオルはタオルの下地だけを染め上げ、表面のパイル(輪っか状の糸)は白いままになります。 そのため、印刷された文字やイラストは白っぽく、おぼろげになります。
この独特な雰囲気のあるプリントが捺染タオルの一番の特徴であり、魅力といえるでしょう。
他のタオルでは味わえない、粋な感じのタオルに仕上げることができますよ! 柔らかくて優しい印象のタオルを作成したい方や、あまり目立たずにおしゃれにさりげな~く名入れしたいという方にぴったりです。
ちょっと変わったオリジナルタオルを作成したいという方は、捺染タオルをぜひ検討してみてください!
(逆に文字やイラストをはっきり目立つようにしたい方や、鮮やかに印刷したい場合にはオリジナルタオルの方がおすすめです)
捺染タオルのもう一つの大きな魅力として、濡れると印刷内容が浮かび上がってくるように見えるという特徴が挙げられます。
乾いている時にはぼやけて見える印刷内容が、水やお湯に濡らすと色濃くはっきりとしてくるので、文字やイラストが浮かび上がってくるように見えます。 温泉などに入っていて、タオルを濡らしたら文字が浮かび上がって来るなんて面白いと思いませんか? こんな特徴も捺染タオル人気の理由の一つとなっています。
乾いた時と濡れた時の違いは文章だけでは分かりづらいので、下の写真も参考にしてください。左側が乾いた状態の捺染タオル、右側が濡れた状態の捺染タオルです。
左側の印刷内容はぼんやりしているのに対し、右側はやや色が濃くなってはっきりしているのが分かりますか? 実際にやってみると結構「お~~」っという感じになりますよ(笑)
このような変化が楽しめるというところも捺染タオルの醍醐味です。
この特徴があるため、温泉旅館や銭湯・民宿の浴用タオルなど、タオルを濡らして使う事が想定されるシーンでは捺染タオルが好んで使用されることが多いです。 そのような場所でこのタオルを見かけた経験がある方も多いのではないでしょうか?
浴用タオルに限らずタオルを濡らして使う場面は多いので、このような変化を楽しみたい方はぜひ捺染タオルをご利用ください。
捺染タオルの印刷にはナフトール染料という、通常のプリントタオルとは違う特殊なインクを使用しています。 印刷方法も特殊で、媒染剤という薬品を付けて織り込まれた糸を発色用の水溶液に浸すことで糸を染め上げています。
詳しい印刷方法はさておき、ナフトール染料は洗濯や日光に対して高い堅牢度を有しているのが特徴です。
そのためナフトール染料で印刷した捺染タオルは洗濯や日光による色落ちがほとんどないという特性があります。 印刷されたデザインが長期間崩れにくいというのは嬉しいですよね。そんなところも捺染タオルのメリットの一つです。
また、捺染タオルは吸水性の高いパイル生地で作成されるので、よく水を吸いとり、実用性もばっちりです。
タオルの実用性や耐久性も重視したい方にも捺染タオルはおすすめです。
捺染タオルは、価格的にもお手頃でお求めやすくなっています。枚数や包装形態にもよりますが概ね1枚あたりが100円台後半から高くても300円台の価格帯で作成が可能。
さすがに名入れタオルのような1枚あたり100円前後の激安価格とまではいきませんが、1枚が300円~400円近くからとなるオリジナルタオルよりは安く作ることができます。
捺染タオルの価格表を掲載しますので、価格はこちらを参考にしてください。 なお、下の価格表はイラストレーターの完全データを入稿していただいた場合の価格です。 画像などのイラストレーター以外のデータを入稿の場合、デザイン作成料が発生する場合がありますので予めご了承ください。
前述のような実用性や耐久力の高さを考えれば、コストパフォーマンス的にも非常に優秀でとてもお買い得です。 名入れタオルじゃ物足りないけどオリジナルタオルはちょっと高いなぁという方はぜひ捺染タオルも選択肢に入れて検討してみください!
これまで捺染タオルの魅力やメリットについてご紹介しましたが、ここからは捺染タオル作成時に気を付けておきたいこと、デメリットなどを説明していきたいと思います。 実際にご注文する場合はこれらのポイントも抑えてもらえばと思いますので、是非参考にして下さい。
捺染タオルは通常のプリントタオルとは異なり、印刷できる色は紺・赤・アズキ・オレンジの4色のいずれか1色のみとなります。 特殊な染料・印刷方法でタオルを染めているため、染色できる色がこの4つに限られます。
また、基本的に単色での印刷となり、2色や3色を使った多色デザインは名入れ出来ません。
上記の様な配色に関する制限が、捺染タオルのデメリットの一つになります。捺染タオル製作時には注意しておきましょう。 (デザインによっては2色位なら印刷可能な場合もあります。ご希望の場合は一度お問い合わせいただければと思います)
ちなみに4色ある刷り色の中では紺、赤が特に人気が高いです。各色の印刷イメージは下の写真を参考にしてください。
捺染タオルは通常のプリントタオルに比べてぼやけた仕上がりになるので、細かい部分の表現は苦手です。小さい文字だと何と書いてあるのか分からなくなってしまうこともしばしば…。
数あるタオルへの印刷方法の中でも特に細かいデザインに向いていないため、捺染タオルのデザインを作成する時は、文字やイラストは大きくドーンと配置するのがおすすめです。
書体にもよりますが目安として文字は実際の大きさで5cm角以上にして頂くと見やすくなります。また、イラストの線や線幅は大体2~3mm程度確保していただくと潰れにくくなります。
捺染タオルの印刷は、他の印刷方法に比べてデザインの再現性はあまり高くなく、良くも悪くも「味」のある仕上がりとなります。 細かい表現など、デザインの再現性を重要視したい方にはオリジナルタオル(特に広範囲印刷)がおすすめですので、作成したいタオルのイメージに合わせてご選択ください。
捺染タオル作成時に注意しておきたいこと、最後の一つはベタ(塗りつぶし)の多いデザインは印刷できないという点です。
オリジナルタオルでは背景をベタにして、文字を白くする白抜きの表現が人気で良く利用されますが、 捺染タオルの場合はこのようなデザインはお受けすることができません。
印刷の性質上、ベタの多いデザインはお受けできませんのでご注意ください。捺染タオルに印刷するデザインは基本的に背景のベタ印刷は無しにして、文字やイラストを入れていただきたいのでよろしくお願いします。
捺染タオルについてその特徴や魅力、長所と短所についてご説明しましたがいかがでしたでしょうか?少しでも参考になれれば嬉しいです。
名入れタオル市場では、良質な国産生地のみを使用して捺染タオルを製作しています。
捺染タオルは濡れた時に浮かび上がる文字や、絞りやすくてウェットユースに適していることからホテルや民宿の浴用タオル、温泉タオルなどにとても人気があります。 その様なシーンでのご利用はもちろん、特徴的なノベルティタオルとしてもご利用いただけるので、興味のある方はぜひ作成してみてください。
また、ご注文方法についてなど、この記事に書かれていないことでご不明点や相談したいことなどがあれば遠慮なくお問い合わせください。 お客様の満足いくタオルを作成できるように最大限ご協力いたします。