シリンダータオルとソフトタオル

2023.01.20  タオル作成コラム

シリンダータオルとソフトタオル

二つのタオルの違いを解説!

粗品・御挨拶によく使われる名入れタオルには「シリンダータオル」「ソフトタオル」の2種類がありますが、この二つの違いをご存じですか? 普段あまり耳にしない言葉だけに、その違いがあまり分からないという方も多いのではないでしょうか。

簡単に言うとソフトタオルはふわっとしてボリューム感のあるタオル、シリンダータオルはペタッとしてボリューム感控え目のタオルです。 ソフトタオルの方が高級感・上質感がある分価格が高く、シリンダータオルの方が価格は安くなります。

この違いが結構重要で、同じのタオルでもシリンダータオルとソフトタオルで生地の厚さに差が出ます。 この差を理解しないまま作ってしまうと、イメージしていたタオルと違う…という事にもなりかねません。

そんなことの無いように、今回のコラムではシリンダータオルとソフトタオルの違いについて紹介していきます。 二つの違いが良く分からない方は是非参考にしてください!
名入れタオルを作るのなら知っておいて損はありませんよ。

違うのは乾燥の加工方法

まず始めに、そもそもの違いについて。これら二つのタオルの違いは、製造時の乾燥方法です。

名入れタオルによく使われている後晒しタオルは、ざっくり分けると①紡績→②製織→③精錬・漂白→④乾燥→⑤縫製の5段階で生産されます。 シリンダータオルとソフトタオルでは、この製造工程の4番目にある乾燥の加工方法が違います。

●タオルの製造工程(後晒しタオルの場合)
紡績
原料から糸を作る
製織
生地に織り上げる
精錬漂白
洗浄して漂白する
乾燥
生地を乾燥させる

シリンダータオルとソフトタオルではここの乾燥方法が異なる
縫製
タオルの形に整える

乾燥には色々な手法がありますが、名入れタオルによく使われるのはシリンダー加工とソフト加工の2種類。 この加工方法の名前のまま、それぞれシリンダータオル・ソフトタオルと呼ばれています。

タオルの製造において乾燥加工というのは意外に重要で、生地品質に大きな影響があります。 匁が同じでも厚みに結構な差があり、風合いも違います。 このような違いが生まれるからわざわざシリンダータオルとか、ソフトタオルというふうに区別されて呼ばれているんですね。

それではどのような違いがあるのでしょうか。それぞれのタオルの特徴を見ていきましょう。

シリンダータオルとは

シリンダータオルのイメージ

熱いローラーにかけて乾燥させたペタッとしたタオル

精錬・漂白後のタオルを高熱のローラーにかけ、皺を伸ばしながら乾燥させたタオルです。 このローラーの事をシリンダーと呼ぶため、シリンダー加工やシリンダータオルといわれています。 表面のパイルがアイロンをかけたようにペタッと寝ているのが特徴です。

安価で生産できる粗品タオルの定番

シリンダータオルの魅力は何といってもソフトタオルよりもコストが安いこと。 ソフトタオルよりも乾燥にかかる費用を抑えることが出来るので、価格重視の粗品用名入れタオルによく利用されます。

価格が安くなる分、ソフトタオルよりも生地のボリューム感は少なく、薄く感じるタオルになります。 同じ匁のソフトタオルと比べて薄くなるので、シリンダータオルで名入れタオルを作る時はその点に注意しましょう。

温泉タオルなどのウェットユースにも人気

薄いタオル=安っぽいとお考えの方もいると思いますが、薄手には薄手のメリットがあります。 タオルを濡らして使う場合は薄手の方が絞りやすくて乾きも早いので便利です。 その為、温泉タオルや銭湯などタオルを濡らす場合にはシリンダータオルが好んで利用されます。

温泉タオルのイメージ

ウェットユースに最適というメリットから、温泉タオルの定番と言える捺染タオルは、このシリンダータオルで作成される事がほとんどです。

その他、価格の安さを生かしてコスト重視の海外製タオルにもシリンダーは良く使われています。 日常的に使用するのに十分な品質なので、簡単なご挨拶周りや粗品としての名入れタオルにぴったりのタオルと言えるでしょう。

シリンダー加工の名入れタオル一覧

ソフトタオルとは

ソフトタオルのイメージ

熱風を当ててふわっとした表面に仕上げたタオル

精錬・漂白後のタオルに熱風を当てて、パイルを立たせながら乾燥させるタオルです。 ループ状のパイルがふわっとしていて肌触りも柔らかいのが特徴です。 ボリューム感のあるタオルになるので、同じ匁のシリンダータオルと比べるとソフトタオルの方が厚みが出ます。

上質感があり、良いものを贈りたい時に最適

肌触りが良くボリューム感もあるソフトタオルは、受け取った方に「ちょっと良いタオルだな」という印象をもってもらえます。 せっかく名入れタオルを作るのなら良いものを贈りたいという方や、安っぽいタオルは避けたいという方におススメです。

タオルの表面がふんわりする様に手間をかけた乾燥方法になるので、シリンダータオルよりも価格は高くなります。 予算とも相談しながら、どちらのタオルにするか決めて行くのが良いでしょう。

乾いた状態で肌に触れる使い方にもおススメ

柔らかくて優しい肌触りのソフトタオルは、整体院・整骨院などで顔の下に敷いて使われたり、歯医者さんで顔の上にかけたりする時にも使われます。 肌に直接触れる時こそ、ソフトタオルのメリットが生きるとも言えますね。 他にもエステサロンやマッサージ屋さんなど、お客様の体(特に顔)に触れるようなタオルにはソフトタオルの方が断然おすすめです。

タオルを使ったマッサージのイメージ

日常使いでも体に触れるタオルは柔らかい方が嬉しいものです。 年賀の挨拶や粗品としての名入れタオルにも、予算と相談しつつソフトタオルを検討してみてください。 お渡しした方の満足度も変わってきますよ。

ソフト加工の名入れタオル一覧

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